未確認飛行物体 - Wikipedia
未確認飛行物体(みかくにんひこうぶったい)とは、その名の通り、何であるか確認されていない(正体不明の)飛行体のこと[1]。「Unidentified Flying Object」(アンアイデンティファイド・フライング・オブジェクト)の頭文字をとってUFO(ユーフォー)とも呼ばれる。
「未確認飛行物体」という用語は、本来航空・軍事用語であり、当局で把握できていない航空機や観測気球、他国からのミサイル 等々さまざまなものを指す[2]。進路を見失った飛行機、他国のスパイ機、仮想敵国の先制攻撃、さらにはミサイルの可能性があり、事故のみならず国家の安全を脅かす可能性すらあるためにスクランブル(緊急発進)の対象となる。空軍などの航空交通管制においては、レーダーに捕捉された正体不明の飛行物体に対しては、それが何であるか確認出来るまで、警戒態勢を取る緊急の必要があるため(特に、金属製の物はミサイルかもしれず危険な可能性がある)、「何かがこちらに向かって飛んで来ます!」という注意を喚起するために「未確認飛行物体接近!」と表現する。
逆に正体を確認済みの物(飛行計画が配信された旅客機や民間貨物機、鳥の集団など)はIdentified Flying Object(確認済飛行物体)と総称する。必ずしも物体ではなく、自然現象を誤認する場合もあるため、未確認空中現象(Unidentified Aerial Phenomenon、UAP)が用いられることもある。実際に飛行しているところが目撃されなくても、飛行可能と思われるものが着陸していた場合などにも使われる。水中に目撃されたものは USO(未確認潜水物体)ということもある。
航空・軍事用語としては上記のような用語ではあるが、異星人が乗る飛行物体という意味で使われる場合が多々ある[3]。とりわけ、超常現象を扱う一部のテレビ番組、雑誌、Webなどでは、空飛ぶ円盤、宇宙人(エイリアン)の乗り物(エイリアン・クラフト)の意味で「UFO」が用いられているケースが多い。未来から来た人間のタイムマシンという憶測もある。
したがって、ひとくちに「未確認飛行物体」と言っても、航空・軍事用語として用いているのか、超常現象用語として用いているのか、区別する必要がある。未確認飛行物体を超常現象として捕らえる考えはフィクションの題材としては大変面白いので、多数の映画、小説、テレビ番組等が製作、出版、放映されて、興行的成功を収めている(映画「未知との遭遇」など)。
ufologyユーフォロジーとはUFO研究のことである。
[編集] UFOの呼称について
現在、英語では「ユー・エフ・オー」の様に読まれているが(イニシャリズム)、この言葉をアメリカ空軍の公式用語として採用したエドワード・J・ルッペルト大尉は、自著で「ユーフォー」としており(アクロニム)、古くはこの読みも行われていた事がわかる。米国で円盤形の飛行物体を指す場合、通常は"Flying Saucer"(空飛ぶ円盤)と表記される。この用語は主として超常現象の意味で使われる。
一方、日本では現在「ユーフォー」の読みが一般的であるが、古くは「ユー・エフ・オー」の様に読んでいた。例えば日本では1970年に放送されたSF特撮TVドラマ『謎の円盤UFO』のタイトルは「なぞのえんばん ユー・エフ・オー」となっている。だが、世界のオカルト・怪異現象を興味本位に紹介する特別番組等では早くから「ユーフォー」の読みで紹介されており、ピンク・レディーが大ヒット曲「UFO」の歌い出しの部分で軽やかに「ユッフォッ」と歌った1970年代後半頃から、「ユーフォー」の読みが一般化したと見られる。なお、1975年の東映アニメ映画『これがUFOだ!空飛ぶ円盤』では「ユーホー」という呼称を採用している。
空軍の公式用語では、あくまでも「正体を確認できない飛行物体」のことであるが、超常現象をあつかうテレビのヴァラエティー番組や一部の雑誌の影響のため、異星人の乗り物の総称としてイメージが一般に定着してしまった。他方、ラジオ番組やテレビのニュース番組では超常現象としてのUFOの報道が少ない。なお、異星人の乗り物だということが判明した場合もはや「未確認」ではなくなるため、UFOをこの意味で使うことは誤用となる。
[編集] 研究と正体
[編集] 政府調査
「UFO研究」も参照
政府機関の調査は、本来の意味での「未確認飛行物体」の研究である。未確認飛行物体の記録が多数あるということは、空軍の警戒体制が不完全であることを示すため、該当国の政府にとっては都合が悪い。そのため、以下に示したような各国での公式研究がある。
[編集] 米国
アメリカ空軍の公式のUFO研究部門「プロジェクト・ブルーブック」が1948年から1969年まで未確認飛行物体に対する調査を行なった。調査総数1万2千618件のうち、「データ不足」を含め「正体不明」(UNKNOWN)とされたものは全体の4パーセントに当たる501件であった[4]という報告がされている。米国の領空を侵犯する国籍不明の偵察機は米国空軍に発見されるのを防ぐため、スクランブルの気配を感じると確認される前に逃亡する。偵察機が逃亡に成功すると、確認できなかった飛行物体が最終的にUFOとして米国空軍の記録に残る。これらが「正体不明」の実体であると考えられる。 またアメリカ空軍は、1967年にコロラド大学のエドワード・コンドン教授に依頼し、UFOに関する調査を開始した。コンドン委員会は、1969年に報告書(通称「コンドン・レポート」)をまとめ、「『UFOが地球の外からやってきた』という説には、何の証拠も認められない」という結論に達したが、その存在自体については言及していない。航空軍事用語の本来の意味での「未確認飛行物体」は存在するし、501件の公式記録にも残っている。
[編集] イギリス
イギリス国防省も1967年より公式に調査を行いその後同様の報告書を発表したが、同じくその存在自体については否定していないし肯定もしていない。またその後1980年に、ロンドン郊外にあるNATOのベントウォーター基地周辺で基地関係者や近隣住人によって目撃されたUFOについても、イギリス空軍が正式な調査報告をしその証言自体を認めているが、「どこから飛来したか」という点については結論を出せていない。そもそも未確認の飛行物体であるから、どこから飛来したかはわかるはずがない。基地周辺で飛行した研究中の新型軍用機であった場合、その正体は機密に属し軍事的組織的に隠蔽される。
[編集] フランス
2007年4月のこと、フランス国立宇宙研究センター(略称CNES。いわば米国のNASAのフランス版)が、未確認飛行物体としてフランス国民から寄せられた目撃証言や写真などの情報を、CNESのウェブサイト上で公開した[5]。CNESの発表によると、公的機関が未確認飛行物体に関して保管してきた情報を一般の人々に公開するのは世界初であった[5]。(ちなみに英語UFOは、仏語ではOVNI オヴニと略す[5])。CNESには「未確認飛行物体研究所(GEIPAN)」が存在しており、同研究所所長のジャック・パトゥネは、「科学者やUFOマニアたちの研究に役立ててもらうために情報公開に踏み切った」と述べた[5]。2007年4月の段階で、同ウェブサイト上で約400件の情報が閲覧できるようになっていた。なお、この公開はあくまでも研究目的のものであるので、そこには目撃者から直接送られてくるスクープ情報などの、曖昧なものは公開されていない、とされた[5]。(同情報公開についてはwww.cnes-geipan.frからアクセス可)
GEIPANが1954年に設立されて以来、CNESや警察に提出され保管されている情報はおよそ1600件であった(2007年時点)。関連証拠品は実に10万件に及ぶ。フランスの知識階級が読む高級紙として知られる『ルモンド』によれば、CNESの保管情報の構成は以下のとおりであった。
- 約9%は立証できる現象(人工衛星や隕石の落下 等)[5]
- 33%はおおよそ説明のつく現象[5]
- 30%は信憑性の薄い報告(偽の情報、証拠不十分 等)[5]
つまり、残る28%が「同定されていないと分類される飛行物体」(すなわちフランス語でOVNI=英語でUFO)であった。[6]
なお日本語のタイトルは「ついに政府が認めたUFOの存在?! from France」でありあたかも新事実のように伝えているが、この場合のUFOが意味するところは「ovnis」すなわち未確認飛行物体(複数)であり(エイリアンクラフトとは記載されていない)、発表の相当以前から「政府」に所属する空軍の公式記録に存在する。
[編集] 民間調査
1954年に「アメリカ空中現象調査委員会(NICAP)」という民間の組織が設立された。これはUFOを科学的に解明する目的で設立されたと称する最初の団体である。
[編集] 諸説
これらの報告書はすべての未確認飛行物体、未確認空中現象について説明する物ではない。正体が不明なのであるから説明のしようがないし、もちろんこれらの説に根拠があるわけではない。主として憶測に基づく様々な説が提唱されている。あくまで可能性の列挙である。
UFOの物理的実体が何であれ、目撃したとする報告が世界各地であるというのは事実であり、「UFOなんて元々ない」と言う意見自体はナンセンスであると言う著者もいる。この場合、UFOという言葉の意味するところが大切である。米国空軍で使われている本来の意味のUFOは確かに記録として存在する。飛行物体の記録において正体が未だ不明なものは存在するし、あって当然である。一方、UFOを地球外文明の宇宙船などの本来の意味とは外れた超常現象の意味で使用すると、「UFOなんて元々ない」という論議が生まれる。したがって、用語の定義を明確にしなければ論議ができない。
[編集] 宇宙人の乗り物説
エイリアンクラフト説とも言う。現在ではUFOという語から想像される一般的なイメージの都市伝説となっており、エイリアンクラフトや空飛ぶ円盤とUFOは頻繁に混同される。本来の意味である軍事航空用語での未確認飛行物体とは異なる。この説はフィクションの世界において広く引用され(未知との遭遇、インデペンデンス・デイなど)、UFOの中の宇宙人との遭遇を第三種接近遭遇と言う。本説を支持する証拠は目撃談のみであるとされる。宇宙人、後述のロズウェル事件も参照。また、地球空洞説、USOなどから、宇宙人でなく地底人の乗り物であるという説もあるが、これらは現在ではあまり支持されていない。光速より早いニュートリノの実験結果が公表され、この説も再考される可能性もある。しかし、この発見が直接エイ リアンクラフト説を支持するわけではない。
有名な短い詩では、どのように感じる誰かに指示する[編集] 異星文化の惑星探査機
宇宙人の乗り物説と似ているが、地球人のNASAが行っているような「異星人への興味とロマン、コンタクト願望や発見」と同様な心理で考えたものである。もちろん航空・軍事用語での未確認飛行物体とは異なる。地球人が、「もし、異星人のいる星を見つけたとすれば」やることは、「カメラを送って探索すること(常識的な惑星間の距離の遠さからして人を乗せることは、まずない)」などが上げられ、異星人からすれば、地球はいわば「生命のいる未知の惑星」として他の惑星に住む異星人が探索をする為に送り込んだ探査機ではないかという推測だ。この考えを元にして、異星人は少なくとも(地球以上の)高度な技術をもち、異星への関心を持つ生命体であると想像されている。
[編集] タイムマシン説
「UFOは未来の人々が開発した、時間移動を行うために使用する乗り物(タイムマシン)である」とする説。UFOが消えたり現れたりする事を空間移動ではなく時間移動と考える人もいる。報告されるUFO搭乗員の姿形がほとんど人間型であること(宇宙人を参照)、「宇宙人が地球に来訪するのは物理的に困難であることから、宇宙人説よりは可能性がある」とする人もいる。宇宙空間は極めて広く、通常の光速以下で飛行する方法で宇宙空間を移動し地球に向かう場合には、移動には極めて長い年月を必要とする。そのためワープのような技術が想定されているが、比較的自由なワープが可能ならばその技術を利用してタイムマシンも可能になってしまう(ワープを参照)。つまり、この点でもUFOが宇宙人の乗り物であるよりは、タイ ムマシンである可能性が高いというのである。ジョン・タイター(2036年から来たと自称する男性)もその見解を述べている。現在の物理学的知見では時間移動は未来に向かってしか行えず、タイムマシンは実現が不可能である。過去への移動についてはタイムパラドックスのために不可能であり、同様にワープも現実には不可能とされている。
[編集] 秘密兵器説
自国を含めてどこかの国の軍部によって秘密裏に開発されている戦闘機や兵器ではないかと言う説。特に東西冷戦期には「ソ連の新型機」ではないかという説も盛んに主張された。エリア51周辺でのUFOとされる奇妙な形態の飛行物体の目撃が多いことから、「アメリカ軍が開発している兵器であるのではないか」という説もある。この基地ではレーダーに察知されない飛行機の研究が第二次世界大戦中から行われており、現在も新型機の研究が行われている。その中には電波をすべての方向に均等に反射する目的で、円盤型の実験機が1950年代に製作された。しかし、空力的安定性があまりにも悪いために実用化には失敗した。
極秘に開発した新型機が目撃された際に「UFO」であると報告されたこともある(試験飛行中だったV173など)。一般人からするとこれらはまさしく「UFO」である(正体を明かされていない飛行物体)。それらの新型機はいずれも民間空港で見慣れた形態ではなく、全翼機などの近未来風のSF戦闘機を彷彿させる形状をしており(F-117など)、常識を超えた速度(目視による速度の見積もりは問題が多い)で飛行できるなど、超常現象としてのUFOの目撃例と類似した点が見られる。実際、アメリカのネヴァダ砂漠にある空軍基地エリア51は、新型飛行機を含めた新兵器が開発・訓練するための基地である。当然のことながらこれらは軍事機密であり、アメリカ政府は情報を隠蔽していることは周知の事実である。
マンテル大尉事件においては、海軍が開発していたスカイフック気球を誤認したというのが、有力な説かつ空軍による公式見解であるが、当時のスカイフック気球は海軍の機密事項であったため、その存在を知らない大尉にとっては本来の意味においての「未確認飛行物体」であった。詳細はWikipediaの同項目を参照。
その他にプラズマ兵器ではないかという説もあるが、このような兵器は純粋水爆同様、都市伝説の域を出ない。フー・ファイター事件があったときは第二次世界大戦中だったためか、敵国の兵器ではないかと噂されたこともあった。ただし兵器との確認ができない以上、誤認ではなく「未確認」である。
[編集] ソ連の偵察機説
冷戦時代のソ連にはTu-95、Tu-160などの爆撃機をベースに改造された超長距離偵察機が存在した。現在もロシアにそれらの機種は存在し稼動中である。これらは米軍機を大きく上回る航続距離があり、しばしばアメリカ本土付近に現れ防空識別圏(時には領空内にも)に侵入し、挑発的偵察活動を行った。日本付近にも現れた記録がある。これらの偵察機は米軍機によって確認された場合もあったが、確認前に気配を感じて逃亡に成功した場合も多々あった。確認できなかったものはUFOとしてアメリカ空軍の公式記録に残った。UFO記録の一部は逃亡に成功した偵察機である可能性が高い。軍事行動の多くは機密に属するため情報隠蔽が多々発生し、それらが陰謀論を助長する。
[編集] 誤認説
- 遠くの車のヘッドライト、夜間に飛行する飛行機やヘリコプターなどを誤認したと言う説。不規則に明滅する人工衛星も誤認されやすい。これらが偶然に平行して移動していればより「本物」らしく見える。車のヘッドライトなら目撃者との間に木などの障害物があれば、不規則に明滅したり、瞬間的に消えたり現れたりしているように見える。複数台の車が通れば急速に左右に動いているようにも見える。また起伏のある道を走行している車のヘッドライトを遠くから見た場合も、不自然に明滅、移動しているように見えることがあるため、これらを誤認したという説もある。
- 日本では1980年代後半頃から地方のパチンコ屋やガソリンスタンドが宣伝や広報の一環として客寄せに使った映写機や投光器の光が雲に写ったものがUFOと誤認される例が多数発生している。[要出典]
- 珍しい自然現象を見た際に、そのショックと恐怖によりUFOと誤認したという説。誤認されやすい自然現象の例として球電現象、火球、流星、プラズマなどがある。金星や火星、木星も誤認されやすい物体としてあげられる。また空飛ぶ円盤が写ったと言われる写真が、実は鳥、コウモリ、ハエなど昆虫、麦の穂、道路標識だったと判明したこともある。もし目撃した物が火球や流星であれば、気象台で確認することができる。必ずしもすべての火球や流れ星を気象台が把握しているわけではないが、寄せられた同様の目撃談の特徴から正体が判明することもある。また、月や木星、金星のようにほぼ静止している光源でも、動き回りながら見る人間にとってはUFOに見えることがある。これらの光点をピンボケ撮影するとUFOめいた写 真が撮れる。これらは、「宇宙船の乗り物説」などのいわゆる"荒唐無稽な"説に対して、反論や合理的解釈として提唱される場合が多い。
[編集] 組織的捏造説
一部の軍事評論家は、UFOの目撃談は軍事組織や情報機関によって捏造された物であると主張している[7]。これらは、上記のような実験機目撃談や実験の失敗などにより重大な機密が世間やスパイに漏れるのを防ぐため、敢えて超常現象としてマスメディアを通じて喧伝したり噂話を増長させる事で肝心な部分から目を眩ます欺瞞工作であるというのである。捏造自体はそれと証明された物が多いが、これらに軍や情報機関が関与している証言や物証は乏しく陰謀論から抜け出すものではない。ただし、「エリア51のように、秘密兵器の研究基地であることがわかっている場合もある。エリア51の詳細は、Wikipediaの同項目を参照。「テレビ局が超常現象を扱う人気番組を作るために故意に物語を捏造したり、偶発的に起こった騒ぎを利用したり誇張したりする場合もある(例えばヴァルジーニャ事件)。同事件の詳細は、Wikipe diaの該当項目を参照。
[編集] イタズラ
「UFOを写した」とされる写真の中には、人工物や自然現象の誤認の他に、CGや特撮による作り物が多いことも知られている。近年はCGによってかなりリアルな画像を捏造するケースが多い。安価なカメラを用いても、トリックをうまく計画すれば、超常現象雑誌に掲載されるレベルの完成度の高い画像を作ることは可能である。「本物」とされ繰り返し出版された写真の多くがトリックを見破られている。
なお、UFOのトリック写真には以下のものが多い。
- ピアノ線など極細い糸を使ってUFOの模型を吊るし、それを撮影する。きわめて初歩的な技術であり容易さのために多用されるが、簡単に見破ることができる。スペインの「ウンモ星人」の円盤の例が有名(画像処理により、吊るしていた糸が見えた。[4])。
- 金属製の灰皿、タイヤのホイール、CDなど円板状のものを投げ、それを撮影する。うまく撮影するためには熟練を要するが、雑誌に掲載するのには十分よい写真が取れる。
- 別々の写真を合成するもの。コンピュータが普及したことで合成が容易になるケースが増えた。しかし、熟練技術がないとよい合成写真はなかなか作れない。
- 強力な映写機や投光器を使って夜間、雲に光を当てる。UFO自体に人造物を使ったトリックではないために技法や造形の不自然さを見抜かれる危険は少ないが、強力な光源を用意しなくてはならないため、費用がかかる。自動車のライトが反射したものや、投光器などの投影光が誤認される例も多い。
- その他に窓ガラスにUFOのシルエットを模したシールや紙の切り抜きを貼り、ガラス越しに外の風景を撮影する、という方法がある。安易な手法であるが、よほどうまく作らないとよい写真は取れない。
この他に気球や凧を上げるなどの方法もある。これらは故意によらず誤認されることがある。マンテル大尉事件がその一例である。
詳細は「マンテル大尉事件」を参照
私は短い詩のようにどのくらいクロップサークル(ミステリーサークル)がUFOのような光によって作成されていたり、クロップサークルの近くをUFOが飛んでいたりする目撃談があることから、クロップサークルとの関連も考えられることが多かったが、クロップサークルの多くはイタズラであったと後に判明している。その典型がイギリスのダグ・バウワー(Doug Bower)とデイブ・チョーリー(Dave Chorley)である。この二人はミステリー・サークルの最初の製作者として名乗りを上げ、簡単な道具と人力によって立派なミステリー・サークルが比較的短 時間で作れることを実演してみせた。この実証により、現在ではミステリー・サークルは人間によるイタズラと見なされるようになった。1990年9月17日、福岡県粕屋郡篠栗町の稲田で直径20メートルと5メートルのサークルが出現し、全国ネットのニュース番組で取り上げられた。篠栗町ではミステリー・サークルのテレホンカードを売り出すなど、町おこしに活用している。それをきっかけに2か月間に福岡県と佐賀県で5箇所で10個のサークルが出現するなど日本各地でミステリー・サークルが発見され、マスコミでも大きく取り上げられた。しかし、1991年の10月、福岡県内で窃盗の常習犯として警察に検挙された高校生12人のグループが、篠栗町ミステリー・サークルを作ったのが自分たちだ と自白し、いたずらと判明。この報道以降、日本におけるミステリー・サークル発生報告はほとんどなくなりブームは鎮静化した。
詳細は「クロップサークル(ミステリーサークル)」を参照
SFには無数のバリエーションにわたる異星人が登場して、その乗り物も構造から材質、推進法まで綿密に設定されており、世間に流布しているUFOのイメージ形成にも大きく寄与している。
[編集] 日本においての認識
ここに書かれた情報の多くは、航空・軍事用語での未確認飛行物体、UFOではなく、超常現象、エイリアンクラフトとしてのUFO学(UFOLOGY)的な意味での情報認識である。
[編集] 一般
世界的に広がっているUFO目撃を発表しあう会では、元アメリカ軍関連者やNASA関連者、その他パイロットと称する人々がそれまで軍や政府、しかしこれらの会合は一般的に英語で行われていることが多く、また目撃の多いラテンアメリカではスペイン語、もしくはポルトガル語圏であることもあり、日本へはUFO関連のイベントや会誌など情報の認知に時間がかかってしまうためか欧米諸国のブームを後追いする形になっている。
ポルトガル語を話すブラジルで発生したとされる「ヴァルジーニャ事件」を、日本ではしばしば「ヴァージーナ事件」とするカタカナ綴りで呼ばれる。これはポルトガル語つづりを強引に英語読みにした誤読であり、情報伝達上に問題があった。また、ポルトガル語の「JARDIM」を公園と訳しているが、この場合はヴァルージーニャ市の区の名前であった。これらの誤読、誤訳、誤解釈は、ポルトガル語から英語に訳されたときに起こったと考えられる。詳細はヴァルジーニャ事件の項目を参照。
インターネットやデジタルカメラの普及により最近では現象を収めたという映像など、アマチュア発の情報が増えていることもあり近年では会の世界的な活動も易しくなってきている。youtube.comでの投稿数の多さは興味の高さを知る一つの手がかりとなる。しかし、投稿数が多いからといって、超常現象の信頼性が高いとは限らない。日本ではメディアで度々とりあげられるなどしているが、オカルト雑誌、オカルト番組などでしか取り上げられない。ヴァラエティー番組やワイドショーには登場してもニュース番組では取り扱われない。超常現象の意味でのUFOの情報には客観的かつ決定的な証拠が提示さておらず、根拠がないまま説が流布しているなどの理由から、UFO=超自然現象・エイリアンクラフトとする説はでたらめであるとされ� ��ている。
[編集] 日本国政府の対応と見解
日本周辺空域には、防空識別圏が設定されており、未確認飛行物体の領空侵犯に対し、自衛隊は、対領空侵犯措置をとる。航空自衛隊は戦闘機を緊急発進させ、海上自衛隊のイージス艦を主力とする護衛艦は、対空戦闘用意が下令される。これが「未確認飛行物体:アンノウンエアクラフト」に対する日本国の正式な対応である。「未確認飛行物体」とはこのような有事に使用する軍事航空用語である。
日本国政府は、2007年12月18日に閣議決定された答弁書において、「地球外から飛来してきたと思われる」[8]飛行物体について「存在を確認していない」、「研究も飛来した場合の対策も行なっていない」[9]としている。なお、この答弁書については、町村信孝が、同日行われた定例記者会見において「政府答弁は政府答弁であり、私は個人的には、こういうものは絶対いると思っております」[10]と笑顔で答えたため、多くのマスコミで報道された[11](当時内閣官房長官)。また石破茂は、同年9月27日に放送の日本テレビ『モクスペ』「UFO vs 世界の科学者100人」のインタビューでUFOが領空侵犯したらどうすべきか役人と議論したと語っており[12]、核兵器の使用を在日米軍に要請するかの議論が必要としている。12月20日に行われた会見において、「防衛省の見解ではなくあくまで個人的見解である」と前置きをした上で「未確認飛行物体、それを操る生命体(当然人類もそれに含まれる)が存在しないと断定しうる根拠はない。(中略)少なくともないと断定するだけの根拠を私は持っていない。そういうものはあり得るだろうということだと私は思う」と述べた上で、未確認飛行物体、UFOが日本国の領空に飛来した場合の対処と法整備などを考えておくべきと述べた[13](当時防衛大臣)。この場合も、未確認飛行物体の用語定義を明らかにしないと、発言者の意思とはかけ離れたとんでもない解釈が生まれる。勿論これらの発言が指すのは「宇宙人の乗り物」といった意味を含むUFOである。未確認飛行物体、UFOは宇宙人の乗り物ではなく、確認されていない飛行物体のことである。
[編集] 報告と調査についての現状
専門家の意見として(どの分野の専門家?)、下記の水産庁調査船「開洋丸」の遭遇記録のように、現場レベルにおいては報告事例が存在するが、統括調査する部署が無いため、記録が散在している可能性が高い、と言う人がいる[要出典][誰?]。1970年代の在日アメリカ軍の遭遇事案では、アメリカ軍上層部に板付基地周辺で目撃例を報告し、その中で、航空自衛隊や漁船からもUFOの目撃、報告があったとする報告書が存在する[要出典]と指摘されている[誰?]。このことは一部で報道された[要出典]。
[編集] ヴァレーの分類
ジャック・ヴァレーが考案した。UFOの行動バターンにより分類。
- タイプI:着陸もしくは低空飛行(木の高さ程度)したUFO。4つに分類出来る。
- a:地上
- b:水上
- c:搭乗者が目撃者に気付いたもの。
- d:UFOが地上の物体に偵察を行ったもの。
- タイプII:円柱型や広がった雲を連想させるもの。3つに分類出来る。
- a:変わった飛行をする。
- b:静止して中からUFOを吐き出す。
- c:他のUFOが周りを取り囲む。
- タイプIII:球や円盤、楕円球。空中に静止。5つに分類出来る。
- a:落ち葉のような飛行。
- b:動いたり止まったりする。
- c:静止し、光が変化する。
- d:複数で群れる。
- e:急に軌道を変える。
- タイプIV:断続的な飛行。4つに分類出来る。
- a:連続的な飛行。
- b:航空機に近づく軌道。
- c:編隊飛行。
- d:波形やジグザグに飛行。
- タイプV:はっきりしない外見。3つに分類出来る。
- a:輪郭がはっきりしない発光体。
- b:星のような物体。
- c:星より速く空を横切る。
[編集] 代表的な目撃例とされた事件
ここに挙げた例はUFOをエイリアンクラフトと考える人々の解釈であり、本来の航空軍事用語の未確認飛行物体の意味ではない。
古代・中世の時代から、超常現象としてのUFOと思われる物体は度々目撃が報告されており、古代文明の遺跡から出た土器や壁画に「異星人」のような姿をした画像があるとする解釈がある。浦島太郎など古来より伝わる幾つかの神話・おとぎ話は、宇宙人やUFOとの遭遇を元に作られたという説を唱えるUFO愛好家がいる。いわゆる宇宙人らしきものとともに目撃される例もある。これらは遺跡の解釈の問題でもあり、すぐには事実と認定できない。また宇宙人が確認された例はまだない。
飛行機からの目撃例が多い他、なぜか軍事施設や原子力発電所の近辺、戦争中に目撃される例(第二次世界大戦中のフー・ファイターなど)が多い(アメリカ同時多発テロ事件の際にも、2機目が突っ込んだ前後2~3秒ほどの間、UFOを付近で目撃したという発言が多発した。うわさは存在するが情報の確認は行われていない(同項目を参照)。
アメリカのジミー・カーター大統領は、自ら未確認飛行物体を目撃したことがあると公に認め、大統領在任中には情報公開法に基づいて多くの政府による未確認飛行物体情報を開示した他、カーターの後任であるロナルド・レーガン大統領も、公式の記者会見において未確認飛行物体の存在を認める発言を数回に渡り行っている。ただしこの場合、未確認飛行物体(UFO)とは「自然現象か鳥か航空機か、あるいはそれ以外の物か判別できない物体」と言う、航空・軍事用語でのUFOであって、必ずしも超常現象である空飛ぶ円盤やエイリアンクラフトを意味しない。
性的虐待の父の本を読み、 "読者は長い間覚えているだろう"「UFOを撮影した」と語られる写真は数多くある。だが、これらについてはその多くが気象現象の誤認、もしくはトリック写真であると判明している[5][6][7][8]。これらの中には、かつて超常現象関係の出版物に「本物」とされていた有名な写真も多々ある。 一方、そのような結果とならなかった残りの写真を、「空飛ぶ円盤、エイリアンクラフトが実在する証拠である[要出典]」とする人々もいる[誰?]。だが、特別にそう解釈する根拠は示されていない。
[編集] フー・ファイター事件
「フー・ファイター」を参照
上記のように中世からUFOの目撃談は多数報告されていたが、近代においては、第二次世界大戦中に未確認飛行物体が戦闘が激しい地域を中心に度々目撃された。「フー・ファイター」とは連合国の兵士達の間で使用された「未確認飛行物体」の総称である。夜でも眩いほど発光しながら正確な編隊を組んでいたり、信じられない速度で飛行したと伝えられている。
アメリカ本土付近で目撃された際は「ドイツの新型爆撃機だ」「大日本帝国が秘密兵器を飛ばした」、「近海に日本の大艦隊がいる」、「ついにドイツの科学力と日本の航空技術が結ばされてしまった」など、アメリカ軍の間では様々な噂が飛び出したようである。実際、当時のドイツは原爆やV2ロケット開発に着手し世界一とも言われている圧倒的科学力を持っていたため、戦後になっても実はドイツは円盤型の超音速戦闘機を完成させていたのではないか等の憶測を飛ばす事になった。そのせいか、架空戦記ではナチス・ドイツの円盤型戦闘機などがよく登場したりする。逆に、連合国側だけでなく日本軍やドイツ軍でも未確認飛行物体が目撃され、戦地で噂になっていた。明日の命どころか今日の命すらわからない戦時における極� �恐怖の緊張状態にある兵士にとって、いかなるものでの敵の攻撃と恐れるのは当然のことであった。
[編集] ケネス・アーノルド事件
初めて空飛ぶ円盤が一般的に知れ渡るようになったのは、1947年6月24日にアメリカ人のケネス・アーノルドが、アメリカ、ワシントン州のカスケード山脈にあるレーニア山付近の上空を自家用飛行機で飛行していた際に、レーニア山の上空を飛行する9機の奇妙な物体を目撃し「投げた皿か円盤が水面上をスキップするように凄いスピードで飛んでいた」と報告したのが最初といわれている。地元アメリカのマスコミはその物体を空飛ぶ円盤(Flying Saucer)と名付けて大々的に報道し、その後同様の目撃談が相次いで報告された。この事件を受け、アメリカFBIのジョン・エドガー・フーヴァー長官は直後の6月30日にUFOの目撃例を調査するプロジェクトを発足させた。
ケネスは40kmほど先に15~20m大の物が見え、特徴もはっきり分かったと述べているが、40km先の物の細部まで観察するのはいかに視力が良くても困難なこと(20m先においた1円玉の模様を判別するに等しい)、熟練したパイロットであっても距離感を掴み損ねることは珍しくないことなどから、集団飛行する鳥か、観測用の気球を見間違えたのではないかという指摘もある。
アーノルドは未確認飛行物体の形状ではなく、その飛び方を説明するためにSaucerという語を使ったのであるが、報道で「空飛ぶ円盤」という呼び方が定着して以降は円盤型のUFOの目撃例が多くなったのは注目すべき点であろう。この事件以降、目撃談が多く報告されるようになり、冷戦下のアメリカは一大UFOブームとなった。またこの事件を記念して6月24日はUFOの日とされている。
[編集] マンテル大尉事件
「マンテル大尉事件」を参照
1948年1月8日(現地時間では1月7日の午後)にアメリカ合衆国のケンタッキー州にて発生したUFO(未確認飛行物体)目撃とそれに伴って起こったアメリカ空軍機の墜落事件。当時秘密兵器であった気球の誤認によるもの。詳細はWikipediaのマンテル大尉事件の項目を参照。
[編集] ワシントン事件
1952年7月19日から27日にわたって首都ワシントンD.C.上空に68機ものUFOが現れ大勢の市民の目の前で飛び回り、ナショナル空港に着陸する旅客機を追跡、迎撃に上がったアメリカ空軍のロッキードF-94B戦闘機を取り囲んだりするという事件が発生した。この際、レーダーにもそれらしき反応があった。その後、アメリカ当局はこれを「逆転層による気象現象」と説明した。実際、「UFO」はハイウェイの上空にあらわれており、風向きに沿って移動していることがわかっている。上位(浮上)蜃気楼と呼ばれる現象で、逆転層が地面の光を反射しながら風に乗って移動していただけというのが真相だと考えられる。また、こうした逆転層はレーダーにも影響する。なお、こうした逆転層は特に珍しいものではなく、条件さえそろえばいつでも発� �するもので、気象データも逆転層が発生する条件がそろっていることを示していた。しかし、レーダーに影響するほどの逆転層が発生したかどうかについては疑問視する向きがあり、グラウンド・クラッターを誤認した可能性もある。なお、「UFO」らしき光点を背景にした議事堂の写真がよく引き合いに出されるが、写真の議事堂には1952年以降の改修工事の跡があるため、本件とは関係ない。写っているのは単なるレンズフレアと思われ、トリミング前の元ネタとなる写真も既に判明している[14]。
[編集] ロズウェル事件
詳細は「ロズウェル事件」、「グレイ (宇宙人)」、および「MJ-12」を参照
ケネス・アーノルド事件の直後に起きた、いわゆる「ロズウェル事件」は極めて有名であり、複数のフィクションにおいて何度も題材にされているほどである(ロズウェル - 星の恋人たちなど)。これは、アメリカ・ニューメキシコ州のロズウェル近郊に「UFOが墜落し、その残骸が軍によって回収され秘匿されている」というものである。
1947年6月14日、ニューメキシコ州ロズウェル近郊にある牧場で、マック・ブレーゼルは牧場内に散乱した金属片を発見した。7月に入ってブレーゼルと彼の家族は金属片を集め、保安官のジョージ・ウィルコックスに通報。ウィルコックスはロズウェル空軍基地に連絡した。7月7日の午後、基地からやってきた2人とブレーゼルは残りの破片を捜してゴムや金属箔を見つけたのち、元の形を復元しようとした(が、上手くはいかなかった)。翌朝、破片は基地へ持ち帰られた。
7月8日、ロズウェル基地付け報道官のウオルター・ハウト陸軍中尉が「陸軍航空隊がロズウェル近郊の牧場に墜落した空飛ぶ円盤(flying disc)を回収した」と発表し、マスコミの注目を浴びた。しかし同日中にロジャー・M・レーミー空軍准将が「発見された空飛ぶ円盤は軍が使用している気象観測用の気球だった」と訂正を行った。後に行われた発表では残骸も公表されて、事件はすぐに忘れ去られた。それから30年以上、UFO研究家も含めて誰も関心を持つことは無かった。
しかし1978年になって、破片回収を行った軍人ジェシー・マーセルに対してUFO研究家がインタビューを行った際、マーセルはこの事件を軍による隠蔽とする意見を表明した。この話題はUFO愛好家の間で関心を持たれるようになり、1980年にはタブロイド紙「ナショナル・エンクワイアラー」がマーセルへのインタビューを載せたことで、広く世間で知られるようになった。
「ロズウェル事件」が有名になると、既に30年以上経過していたにもかかわらず、軍の圧力があったとする証言や「政府の秘密文書」などが多数表れるようになった。「ロズウェル事件の際に回収した異星人の解剖フィルム」なるものまでが現れた。1997年には、アメリカ政府より正式報告書「ロズウェル・リポート」が改めて発行された。この報告書では「当時墜落したのは実は秘密実験に使用されていた気球で、後に発見された異星人の死体と言われるものは高度での人体への影響を調べるための観測用ダミーである」としている。また解剖映像が捏造であったことが後に判明した。詳細は宇宙人解剖フィルムの項目を参照。
政府見解を信じない人々の全てがエイリアンクラフト説というわけではなく、他にも様々な説が唱えられている。その1つとして、1940年代から開発されてきた電磁力推進方式の円盤型航空機をアメリカ軍が改良・製造する過程で、飛行試験中の機体が墜落したのではないかという説もある。この説は異星人などの存在を必要としないが、電磁力推進方式の航空円盤が実際に高空を飛ぶほど開発が進まなかったため、あまり信じられていない。
なお、この事件で有名になったロズウェルは、その後もUFO目当てに世界中から訪れる観光客が後を立たず、現在は町の中心地にUFO博物館が建設され、町のところどころでUFOや宇宙人を模った土産物が売られるなど、まさにUFOがこの町にとっての町おこしの道具になっている。同じようなことは、ロズウェル事件で回収されたUFOが秘密裏に運ばれ修理されたといわれるネバダ州の砂漠地帯にある空軍基地、「エリア51」周辺でも起きている。
[編集] BOAC機事件
1954年6月、ニューヨークのアイドルワイルド空港を離陸し、ロンドンへ向かった英国海外航空(BOAC・現在のブリティッシュ・エアウェイズ)のボーイング377"ストラトクルーザー"旅客機のハワード機長は、上空を飛ぶ巨大な葉巻型のUFOとその周囲を守るように飛ぶ小さな6機の小型UFOを目撃した。
同機とUFOはしばらく平行して進み、やがてカナダのニューファウンドランド上空でアメリカ空軍の戦闘機が接近すると、小型UFOが葉巻型の母船内に収容されるとともに母船が縮小し、やがて飛び去った。なお、この一連の動きは同機の他のパイロットや客室乗務員、乗客によっても目撃されたと伝えられた。
[編集] トリニダーデ島事件
1957年12月から翌年の1月にかけて、ブラジル海軍が国連地球観測年に向けての観測基地を南大西洋に浮かぶトリニダーデ島に設営する際に、数回にわたり観測隊員や島民が円盤型の飛行物体や光を目撃したとされる情報。日本のUFO愛好家の間では昔からあった有名な話であり、たびたび出版されている。出版物などで同島を「トリニダーデ島」と呼ぶが、正しい名称は「トリンダージ島」(Trindade、ポルトガル語であり綴りが異なる)である。トリニダーデ島(Trinidad、元来はスペイン語)とは北半球のカリブ海にある別の島であるので、誤訳といえる。超常現象としてのUFOの話にはこのような誤訳が多い。この話はブラジル国内ではほとんど知られていないが、他国では書籍の写真を通して有名である。同島はブラジル東南部のエスピリトサン� ��州の沖にあり、本土から1200km以上離れている[9]。島民はおらず、海軍の駐在所と科学研究員の宿泊施設がある。1958年1月1日にブラジル海軍長官と観測隊員が同島周辺を飛行する光体を目撃したとされた。同月15日と16日には海軍練習船アウミランチ・サウダーニャ号(Almirante Saldanha)が観測船として同島に接近したときに円盤型の飛行物体が出現したとされる。ただし、この目撃例は地球観測年だけのもので、翌年以降の目撃例は無い。また、「公認のUFO写真」と言う有名な写真も撮影され海外の雑誌に出版されたが、写真に写っている物体は湿った大気中を飛んで水蒸気に囲まれた飛行機という意見もありツインボナンザという機種が似ていると研究されたが特定されてはいない。写真は4枚の連続写真であり、一枚目は飛行機の側面から、二枚目以降は正面からとられたものと推測されている。一枚目はぼんやりと土星型に写っているが、二枚目以降はもっとはっきりとした円盤型に写っている。それが水蒸気に包まれた双発のプロペラ機を正面から見た形に似ていると指摘する研究者もいる。しかし最近のデ� ��タル化した写真の分析により、二重露出で物体を写したものという意見が説得力をもっている。写真を公表したのはブラジル海軍ではなく、海軍に同行したカメラマンであるアルミロ・バラウーナ(Baraúna)であった。もちろんブラジル海軍はUFOとの遭遇を公認してはいない。彼にはトリック写真を作る技術があり、この事件以前にも偽UFO写真を撮って「UFOに追いかけられた」と言うジョーク記事も書いたことがあり、この件も、面白そうな形に写った飛行機の写真を思わせぶりに見せただけだと考えられる。ブラジル最大の新聞「O Globo」[10]は、バラウーナのいたずらと結論付けた。詳細はWikipediaポルトガル語の同項目を参照[11]。
[編集] 調査船「開洋丸」の遭遇記録
1998年の日本版「サイエンス」誌9月号に、観測・調査の複数の専門家が目撃証言した科学的記録として、水産庁調査船「開洋丸」の遭遇記録が掲載された。
一度目の遭遇は、1984年12月18日に、南アメリカ大陸南端付近のフォークランド諸島付近で 不規則な運動をする発光物体を観察。二度目の遭遇は、1986年12月21日に、北緯26度の日付変更線付近において、船の周囲でマッハ4の速度で音もなく飛行し180度ターン等の不規則運動をする、巨大タンカーほどのレーダー映像を確認したが、肉眼では見えない不可解な現象に遭遇した。飛行物体は「船の真上を通過したとき自動車ほどの音を出した後、最後に発光して消えた」との記録を残している。
軍用機からのジャミングを受けたと言う説や、日本テレビ系の番組『特命リサーチ200X』では、正体はアメリカで行われたEMPの実験に関連した現象だと言う説が紹介されていた。
[編集] メキシコ空軍UFO事件
2004年3月5日に、麻薬密輸の監視にあたっていたメキシコ空軍機が十数機のUFOに遭遇し追尾されたとする事件。赤外線探知機の画像には、よく見れば静止した物体であることがわかる11個の点が映っていた。しかし、メキシコ空軍が公式に発表したために世界各国で報道された。その後、地元のUFOに肯定的な団体の調査により、UFOの隊形と煙突の配置が同じであること、画像の「UFO」は移動していないことから、海上油田の煙突の炎の誤認だと結論されている。メキシコ政府は公式発表についてその内容を変更してはいないが、そもそもの「発表」が、報告を受けた将官が知人のUFOマニアに見せた以上の調査もせずに行われたものである。
[編集] ベルギーUFOフラップ事件
フラップとは、一度に多数の人々によってUFOが目撃されることである。この事件は1985年11月から1990年5月にかけて、ベルギーでUFOが頻繁に目撃された事件で、1万人以上の人がUFOを目撃したといわれている(数の根拠を示すべし)。UFOは報告されたものだけでも150件ほどあるとされており、実際にF-16が緊急発進をかけた例もあった。未確認飛行物体であるから、緊急発進は当然の措置である。150件という数は決して多くはない。実際には新型電子機器を使う試験飛行、性能の悪いレーダーによる誤認、ライトショーの光の反射、ラジコンの飛行船を飛ばしたイタズラ(上にあるライト付きの黒い物体の写真が実は問題の飛行船であり、犯人は、UFOの飛行経路を教えるからと空軍に対して多額の金銭を要求している)と言った事件の集まり であり[要出典]、特に空軍がUFO騒動について説明せずに紛らわしい訓練飛行を行っていたことは問題視され、議会で追及されている。このベルギーのUFOフラップ事件について、当時18歳だった者が発泡スチロールを使用して行なったイタズラであった事が、本人の発表により判明した[15]。
[編集] アブダクション
アブダクション(誘拐)の事例報告は年々世界で増えている。フィクションであったことが解明された例も増えている。いずれの場合も証言のみで物的証拠に欠けるため、科学とは認められていない。体験者によると、UFOによりUFOの中に誘拐され、医学的な手術を受けたり、小さなトランスミッション(発信機)を埋め込まれたり、実験や研究の対象となったという証言、場合によっては性行為の対象となったという報告もある。
2006年に放映されたアメリカのテレビ局「ヒストリーチャンネル」の番組内においては、妊娠8ヶ月の女性がUFOによってアブダクションされて、おなかの中の子供を取り出されたという。アブダクション後、彼女のおなかの子供はこれによって体内から消えた。その後数年して彼女は再びアブダクションされたが、その際に自分の子供らしき子供をUFOで見る。その子供は宇宙人とのハイブリッド(混血)だったようだと語っている。「ヒストリーチャンネル」にはこの種の番組つくりを専門とする部門が存在し、現在も活動をつづけ放送中である。
その他、アブダクション現象には、時間の喪失、記憶の喪失などがあげられる。具体的には周囲の物や環境の変化も報告されている。トランスミッションを後からMRIで発見した、手術によって取り出した、とする事例もある[16]。
また、本の内容などが変わっていたり、テレビなどから普段と違う放送などを見るケースもあり、これらの体験者は、UFOあるいは宇宙人が、「人間にはできないかなりのハイテクの持ち主」であることを信じる人が多い。また、実験体験とは別にアブダクション中に宇宙人と話した体験者もいる。平和や環境保護についての警告を受けている事例がいくつかあるが、これは破壊の予告ではなく、保護することによって地球と人類を守ることを意味しているとの説が多い。しかしながらいずれのケースでも、宇宙人存在の物的証拠が示されていない。
これらの現象については、「虚偽記憶」(false memory)で十分に説明できるという考え方がある(虚偽記憶、グレイも参照)。性行為を強要されたという話に対して天文学者でSF作家のカール・セーガンは、交雑の可能性がゼロである宇宙人が地球人と交配しようとするとは考えにくく、中世の魔女狩りと同じ発想ではないかと指摘している。魔女狩り時代には男夢魔が女性と、女夢魔が男性と交わり悪魔の子を残すと信じられており、そのような経験の告白も多数残っている。そして、この現象はアメリカでは幼児期の性的虐待の虚偽記憶が多くの人間に次々によみがえる事件とつながっている事を指摘する人もいる。
[編集] アブダクションされた称する著名な人物
- 自身の著書でUFOに乗って金星に行ったと述べている。
- 2010年4月26日、ロシアの国営放送に出演した際、宇宙人に連れ去られた経験があることを明かした。宇宙船は半透明のチューブ型で、宇宙人は黄色い服を着ていた。彼の運転手と大臣、補佐官もこのことを目撃したと書いている。
[編集] 他の目撃例・事件
[編集] 歴史文献とUFO
[編集] 聖書とUFO
聖書の文章をUFOに関すると解釈する主張はしばしば見られるが、エイリアンクラフトである根拠は示されていない。
真っ先に挙げられているのは、イエス・キリスト誕生の際に現れたという「動く星」である。キリスト誕生のとき東方の三博士は動く星に導かれ、星は厩(うまや)の上にとどまった、というものである(新約聖書・マタイ福音書第2章)。
また、旧約聖書・エゼキエル書第1章には、輝く人の姿をした生き物の横に輪があり、輪はその生き物の動きに従って移動し、屋根のようなものの上には椅子があり、人の姿をした者がいた、と記述されている。これもUFOとその搭乗者として解釈されることがある。
キリスト教の絵画にはUFOらしきもの(以下、円盤と記す)が描かれていることがある。「受胎告知」、「雪の奇跡」、「聖母と聖ジョヴァンニーノ」、「キリストの洗礼」、「三位一体」、「キリストの磔刑」など枚挙に暇がない。描かれている内容も、「円盤が光線を発射している」、「円盤を見上げる人がいる」、「円盤が火を噴いて飛行している」、「2つの円盤が飛行しており、それぞれに表情の異なる人物が搭乗している」など、意図的に描いたことは明らかである。
更にこれらの説を飛躍した物が「キリスト=宇宙人」説であり、古代宇宙飛行士説と関連づけて解釈されることもある。
[編集] UFOブーム
1970年代後半に日本でUFOブームと呼ばれる現象が起きた。ピンク・レディーの楽曲「UFO」をはじめUFOを題材にした多くの派生作品が作られ、社会現象としてUFOが流行になった。1978年に映画『未知との遭遇』が日本公開されると、そのブームは頂点に達した。フィクションのテーマとしては大変面白いので、多数の作品が製作されヒットした。後述の作品リストの年代を参照。同時代に日清食品は「UFO」と命名された即席焼きそばを発売し、現在まで販売し続けている超ロングセラーとなった。容器の形を空飛ぶ円盤に見たてるとともに、「UFO」を「うまい(U)、太い(F)、大きい(O)」の頭文字にかけている。
[編集] UFOを題材にした作品
[編集] 映画
[編集] ドラマ
[編集] アニメ
[編集] ゲーム
[編集] 小説
[編集] 楽曲
- 作詞:阿久悠 作曲:都倉俊一
- 作詞:山本正之 作曲:山本直純 編曲:高島明彦
- UFO(遠藤賢司、アルバム「東京ワッショイ」1979年)
- 作詞:遠藤賢司 作曲:遠藤賢司 編曲:遠藤賢司、佐久間正英
- 作詞・作曲:工藤順子 編曲:MAKI
- 作曲:マイケル・ドアティ
- 作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿 編曲:小林武史、Mr.Children
- UFOロマンティクス(ギターウルフ、アルバム「UFO ロマンティクス」2002年)
- UFO神社(LOVE JETS 2004年)
- 恋人はUFO(西田エリ、アルバム「Eri's Collection」2010年)
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